講座の様子

2015年6月24・25日、宮崎県のNPO法人ビ助っ人(株式会社ビ助っ人)様で、「視覚障害者向けiPad講習の人材育成講座 8時間コース」を実施しました。今回は人材育成講座ということで、視覚障害のある方をサポートする側の皆さんを対象に実施しました。

内容は青森で実施している「視覚・聴覚障害のある方にiPadを教える人財育成講座」の内容をベースに、時間と内容を調整してカリキュラムを立てました。

青森だと2ヶ月かけて実施している講座ですが、今回は2日間(8時間)という短い時間ということと、今回は先方のご要望もあり、視覚障害に関する内容に絞りました。

8時間を2時間ずつ、4つのコマに分けて講習を行いました。各コマはおよそ以下のように構成しました。

  1. iPadの基本知識と操作方法
  2. 視覚障害のある方にiPadを教えるポイントと、iPadのアクセシビリティ機能の紹介
  3. アクセシビリティ機能の紹介と、視覚障害者向けアプリの紹介、質疑応答
  4. 役割に分かれての模擬練習

前述のとおり、今回は時間が短いということで1の内容はある程度省くことも考えたのですが、iPadを触ったことがないという方もいたので最初からご説明しました。

紹介してみると、iPadを使ったことがある方でも意外に知らない機能があったりなどもして、講習の下準備としてはやはりやってよかったと思いました。

中盤の視覚障害者向けアクセシビリティ機能やアプリの紹介の辺りでは、受講された皆さんから色々な質問を頂いたので、その場で応えられるものは説明し、調べが必要な内容は一日目の終わりにホテルで調べて、二日目に説明するなどしました。

今回はiPadのアクセシビリティ機能についてある程度使ってみた方もいらっしゃったので、より実践的・応用的な質問もあり、堪えるこちら側も勉強になりました。

最後の模擬練習は、青森では実際の障害者の方にモデルになってもらって、モデルの方を相手に実際にiPadの使い方を教えてみるという内容なのですが、今回は受講者さん同士で、教える役とモデル役に分かれて練習をしました。

モデル役は目隠しをしてiPadを触るのですが、これが実際やってみると難しいようです。私も音声読み上げ機能を使って文字を入力する方法を、目を閉じて試したことがあるのですが、目が見えた状態で行うのと閉じた状態で行うのとでは難易度が全く違います。

今回は受講者された方がモデル役をやるということで、講座で勉強した前知識はあるわけですが、いざ目隠しをしてiPadを触るとこれが驚くほど操作が難しいようでしたし、教える側も初めて教えるということで、短い時間の中で手探りながら教え方を試行錯誤されていました。

模擬練習の途中では「高森さんがどう教えるのか見せて欲しい」と要望を頂いたので、最初のあいさつからiPadの画面を音声読み上げ機能で簡単に読み上げるところまでの説明を実際にお見せしました。

実は青森の講座でも、私が視覚障害者の方に教える様子などを見せたことはないんですが、今回はそうそう来られない宮崎ということでお見せしました。

教える様子を見せないというのは特に勿体ぶっているわけでもなければ、教え方のノウハウを見せたくないということでもなくていくつか理由があります。

青森の講座では見せている時間がないということもありますが、大きな理由としては、自分のやり方を見せることで逆に教え方が固定化されてしまったり、臨機応変な対応ができなくなることを懸念しているからです。

障害のある方にiPadなどを教える時は、できるだけその方の障害や興味関心に応じたことを、その方に合わせて説明するようにと講座で説明しています。また、教え方も決まった型があるわけではないですし、教える人それぞれが良いと思う方法もあると思うので、できるだけ人それぞれの教え方を尊重したいという気持ちがあります。

話がそれましたが、模擬練習も無事完了して、8時間の長くて短い講座は無事終了しました。

宮崎では、呼んでいただいたビ助っ人の皆様に大変良くして頂きました。二日目の夜には宮崎の美味しい地場のものを頂いたり、三日目に青森へ帰る直前には、宮崎の観光地や海岸線を見せていただいたりして、少しの時間でしたが宮崎を満喫することができました。本当にお世話になりました。

また機会がありましたら、ぜひお伺いしたいです。講座でお伝えしたことを活かしていただいて、障害のある方のお役に立てていただければ何よりです。ありがとうございました。